【名前】激情
【識別】群れ(1〜10程度で群れを為している)
【容姿】その身は白く、体長1メートル程度の人型をしていた。
本来頭があるべき場所には白と金を基調としたアンティーク風の鏡があり、時計回り･もしくは反時計回りにゆっくりと回転している。
腕は肘下が融けたように流動しており、必要に応じて鎌や鈍器など、その形を構成するようだ。
下半身は人と同じような作りをしている＿＿＿否。小さな身体で人間を丸呑みにする為、下半身全体が縦に裂けるようになっている。避けた一つ一つに鋭い牙があり、下半身で覆いかぶさるように人を捕食する。
また、高低差はあれ、どの個体も宙に浮いている。
そして、この姿を正しく捉えられるものは、この世に1人としていないのだ。

【習性】この怪異は高い知能を有していない。

ハラヘッタ。ニンゲンクオウ。

ニンゲンクエナイ。

オレタチヨワイ。
オレタチヨワイ。
オレタチヨワイ。

ジャア、ニンゲン、ヨワクシヨウ。

ニンゲン、コウスルトウゴカナクナル。

イタダキマース。

【能力】
人間がこの怪異を見るとき、人間は怪異を『最も強い感情を向けている何か』と『誤認』する。
①それは恋慕でも、憎悪でも、嫉妬でも構わない。
②『何か』は生き物であるとは限らない。
その人間にとっての、ある意味での1番の姿を写し取る。
とある殺人事件の被害者遺族は、これを『犯人』だと言った。
バーチャル実況者狂いのネットストーカー女は、これを『大好きな彼』だと言った。
怪異の姿は何一つ変わっていない。ただ人間がそう『誤認』してしまうだけである。

なお、『時計回り』の個体は上記の通りの能力を有するが、『反時計回り』の個体はいかなる場合でも『最もプラス感情を抱いている何か』を対象の視界に映すだろう。

また、この能力は人間にのみ有効である。怪異等の人ならざるモノ達には、『激情』が正しい姿で見えている。

【戦闘力】1
『激情』をどのような姿に『誤認』しているかによって、精神的な難易度は変わるだろう。

【名前】でかい(生物名)
【識別】群れ、または単体
【容姿】
ただの生き物が怪異のエネルギーにあてられ、巨大化してしまっている。でかいスズメ、でかいゴキブリ、はたまたでかいダイオウイカetc…。
【習性】
本来のサイズであった頃と変わらない生活習慣を保とうとする。もちろんそれらが上手くいかないことも多く、苛立ちや混乱の為に凶暴化することもある。
【能力】
怪異的能力は持ち合わせていない。
肉体に刺激を与えることにより、エネルギーを体の外へ追い出すことができる。全てのエネルギーを放出してしまえば、大きさと性質は元に戻る。
【戦闘力】
1〜4　でかくなってしまった生物により左右される。

【名前】…“怪物(ファンタズマ)”
【識別】…単体
【容姿】…全長5cmのキンケハラナガツチバチの様な姿を持つ虫。両手両足の指が鎌状に発達しており、人体を斬り裂くだけの鋭さを持つ。尻尾には蜂の針と共に寄生時に宿主をコントロールする為の触手がある。目が暗闇の中で赤く光る習性があり、よく凝視する事で判別できる。
【習性】…肉食。基本的に暗い場所に生息し、縄張りに侵入した生命体に襲い掛かってくる。暗闇から突然現れ流れるように寄生を行う為、生息していると思われる場所に対策もせず侵入すればまず助からない。基本的には単体で生息しているが、次世代型と呼ばれる黒い個体は群体で生息し、暗闇から出て無差別に人を襲う。

【能力】
・宿主の本能、感情の解放
種類を問わずあらゆる生命の脳幹、或いはそれに類する機能を持つ器官に寄生しようとし、寄生に成功すると宿主の理性や身体的リミッターを外して本能と本心を顕にさせる。この状態になった宿主は自身の自律が出来なくなり、欲望のままに暴れ回る様になる。初期のこの状態であれば適切な処置によって駆除する事が出来る。

・宿主の改造
個体差はあるが最長一ヶ月もの間「怪物」を宿し続けると、「怪物」によって宿主の肉体の改造が始まる。皮膚は硬質化し、関節は虫の物へと変わり、腕や指はその1本1本が鋭利な刃物の様に鋭く、脚はバッタの様に変形して、背中からは蜂の羽が姿を現し、黙示録に登場する蝗を思わせる様な姿へ変わる。こうなった宿主には自我が殆どなく、捕食と繁殖、そして視認した生命体への攻撃だけを行う様になる。魔道具や未知の力でもない限り、この状態から人へ戻る事はない。

・繁殖による次世代型の出産
寄生された宿主同士が交尾を行った場合、「怪物」はその子供に自らの卵を産み付けた後に出産させる事がわかっている。卵を産み付けられた子供は産まれてまもなく体の栄養を卵に吸収され、間もなく還った虫によって内部から食い尽くされてしまう。そうして姿を現した個体を「次世代型」と呼び、通常個体よりも黒く、姿を現すと共に5cmから人間大へ急成長する特徴がある。次世代型は独自のネットワークを持ち、姿が見えずとも群れを認識してその群れへと加わる為に加わり人類への攻撃を開始する。
【戦闘力】
寄生前＝1
寄生後＝宿主に依存
宿主改造後＝3
次世代型＝3.5(単体の場合)

【名前】廃棄
【識別】単体
【容姿】姿は様々、それは『誰かに大切にされた物品』を擬人化したような姿をとる。擬人化されているため、大きさや大まかな形は人間の範疇から出ることはないが、元となる物品の要素が大きく残るため、体の一部が異形であることが多い。
【習性】世の中に神なんていない。物を大事に扱ったところで、所詮物。物体は意志を持たない。

可哀想だけれど壊れてしまったから。
まだ壊れていないけど、場所をとるな。
もう好きじゃない。
物を捨てるのが好き。
これは没だ。
嫌いな奴の物を捨ててやろう。

────ああ、還りたい。

彼氏にフラれちゃった。
おこづかいで買ったんだよ！
俺の趣味を取らないでくれ。
おかあさん、いないの。

────ああ、返りたい。


そうやって廃棄された意思のない『物品』と、この世のどこかにいる『捨てられて悲しいと感じた誰かの意志』が融合し、それは怪異となった。
怪異には『かえりたい』という意志のみがあり、知能はない。
あまりに強い意志が融合した場合はその限りではないのかもしれないが、基本的に対話は望めないだろう。
付喪神などとは決して呼べない、異質な廃棄物である。

『物品』が『廃棄』となる条件は複数存在する。
①物品は風化に強い物質である。
腐敗してしまう食品や肉体は『廃棄』にはならない。しかし、腐敗しない処理を施されている場合は別である。
②物品は人間に一年以上所有されている状態を経験している。
身に付けている必要はない。家に飾る等でも所有していると認識される。
③人間に大切にされていた。
たとえどれだけ長時間所有していても、大事にしていなければ『廃棄』にはなりはしない。

【能力】
それは『物品』の『元所有者』に執着する。
非常にゆっくりと貴方に迫り、貴方の生気をくらい尽くす。
じわじわと長い時間を掛けて、貴方の気力･体力･精神力を奪う。
しかしこの怪異はとても臆病な性質を持つ。
貴方が『廃棄』の存在に気づくと、『廃棄』は一目散に逃げていくだろう。逃げ足はとても早い。

そして、貴方が忘れた頃、それは再び貴方の背後に向かってゆっくりと歩み出すのだ。
【戦闘力】2
逃げる『廃棄』に追いつくことさえできれば、破壊は難しいことではない。

【名前】“遺失物“
【識別】単体
【容姿】核となる記憶や感情、心の元の持ち主の似姿を取る為この怪異に決まった姿形はありません。ただ1つ共通点としてその似姿には色がなく影絵のように全身が黒一色に塗り潰されています。
【習性】いわゆるドッペルゲンガー型の怪異です。“遺失物“はその中でも何かの要因により失った、あるいは零れ落ちてしまった「強い感情」や「大切な記憶」、「心」などが歪みと結び付き、それらの元の持ち主の似姿を取った怪異です。
“遺失物“は並の感情や記憶では生まれる事はありません。怪異「悪意」のように大衆の持つ小さな負の感情の集まりではなく、個人の感情や記憶から産まれるためその分強く、深く、大切な感情や記憶でなければならないのです。その為“遺失物“の多くは旧東京にて戦い続け、怪異や歪みと深く関わっていた為に強く深い感情や記憶を持っていて、尚且つ新東京へ零れ落ちる際に記憶を失う事のある旧都民の似姿を取っています。
しかし、"遺失物"の生まれる条件は「とても強い個人の記憶や感情と歪みが結び付く事」である為、もしも全ての記憶を失う記憶喪失やとても強い感情を抱きそれを失う事などがあれば、新都民の似姿を取った"遺失物"も生まれます。
また遺失物は元となった人物の行動を模倣する事があります、例としては親しい相手と出会った時に親しげに手を振ったり、頭を撫でたり等です。しかしそれらはあくまでも模倣、ただ真似ているだけで“遺失物“はその行動の意味を理解していません。しかしこういった行動が相手、特に親しい者の心を揺さぶる事が出来る事は知っている為、相手の油断や動揺を誘う為にこれらの行動を行うのです。
たとえどれだけ姿形が似ていても、どれだけ似た行動をしてもそれは歪みから生まれた「怪異」です、その本質は人間に害を為す怪物でしかありません。

“遺失物“は倒された際、キラキラ輝く野球ボール程の大きさの美しい宝石のような物を残します。それはその"遺失物"が生まれるきっかけとなった、元の持ち主の記憶や感情が結晶として物理的な形になった"遺失物"の「核」です。元になった記憶や感情により形状や色が決まる為1つとして同じ核は存在せず、またその美しさからこの核を求めるコレクターも存在します。
この核は他者が触れても何も起こりませんが、元の持ち主が触れた場合は淡く光を放ちながら解れるように粒子になって消えていき、それに伴い元の持ち主は失い核になっていた記憶や感情を取り戻すことが出来ます。
【能力】「核として取り込んだ記憶等から、その元の持ち主の似姿を取る能力」を持ちます、この似姿は背格好から身体能力に至るまでそっくりに模倣します、ただしその見た目は必ず影絵のように真っ黒に塗り潰されています。またその「似姿」には元の持ち主が保有している、あるいはしていた魔道具も含まれている為荷姿を取った後の“遺失物“はその魔道具も再現します。
しかしそれはあくまで能力で再現した物ですので、完全に同じものではありません。大抵は元の魔道具に酷似した効果であり、どこかで元の魔道具との確かな違いが存在しています。
ですがごく稀に元の魔道具と同じ効果を再現した個体もいます。
しかし"遺失物"は再現された魔道具を初めとした保有する力は、あくまでも再現しただけでしかない為、元となった人物のように魔道具や力の扱いには長けていません。上述の行動の模倣や、核となる記憶などからある程度は扱ってみせますが元の持ち主に比べると扱いも応用力も下になります。
“遺失物“は取り込んだ感情等から似姿を取るため、時折元になる人物と姿の一部に差異が生じる事があります。これはあくまでもその核となっている感情等を失った時点での元の人物の姿に変化する為に起こるものです。
再現魔道具も同じです。核となっている感情等を失った時点で持っていた魔道具のみを再現し、その時持っていなかった魔道具は再現されません。
【戦闘力】元となった人物の身体能力や魔道具も再現する為、個体によって強さはバラバラです。ですが基本的には一般人よりは強く、元の持ち主と違い保有する力や魔道具を理解して使っている訳ではない為飛び抜けて強いという程でもありません。2、または3程度の強さてす。

【名前】…執着

【識別】…単体

【容姿】…体は真っ黒のグチャグチャした塊に白い目玉が大量についた見た目。横に腕が二本ついており、それを脚のように扱う。

【習性】…気に入った生物を無限に相手か執着自身が死ぬまで追い続ける。周りの生物は気にしなくなる。ターゲットを捕まえると新たなターゲットを見つけに行く。とてつもないスピードで動いてくるため攻撃も跳ね返す。大きな声で「ギャァァァアァァ！」と叫んでいるため近づくとターゲットにされる可能性が有り、捕まったターゲットは殺される。

味方がターゲットにされている間に数と力で集中砲火を行え。


【能力】…『幼児幻覚』
執着の叫び声を聞いた者は幼児の泣き声だと錯覚する。

【戦闘力】…4

【名前】…苦渋《ｸｼﾞｭｳ》

【識別】…群れ(1~3体)

【容姿】…溶けた人のような姿。溶けた足が地面にへばりつき、地面を泳ぐように移動する。頭(?)に一つ目があるが、それも液体のようにドロドロし、溶けている。ほとんど黒色だが所々緑色の泡が出て、ゴボコボと音をたてている。

【習性】…体には大量の不衛生な物体がへばりついており、触れると寄生虫やGや虫のﾀﾋ体がついている。ウイルスや菌が他の仲間に移らないように戦闘後は十分気を付ける必要がある。単体の攻撃力はなく、スピードはとても遅く、通った後は近づかない方がいい。何故なら菌がついているかもしれないからだ。汚い場所を好み、目玉を付けば倒すことが出来る。耐久性能も無いため後始末以外は最弱である。倒すことは一般人でも簡単だが、倒したらすぐに対処方を知っている人に来てもらうことが最善だ。

【能力】…無し

【戦闘力】…1

【名前】Y.U.K.I
【識別】独立
【容姿】無し。強いて言うならMADの電話番号。そして声質は唯野勇気に似ている。
【習性】不安定。多重人格。めちゃくちゃハイテンションかと思えば一気に急降下する。言いたいことだけ言いまくってガンガン喋り倒すタイプのパリピ。クッソうるさい。飯は電話代。
【能力】M.A.D.ネットワーク
旧東京のMAD本部と同じ電話番号を新東京にかける事でこの怪異に繋がる。それは基本好き勝手喋るが要件を言えばしっかり通してくれる。MADのメンバーに繋げたかったり掲示板にかけたりと…必要があればドメインを作ってWEBサイトを作るほど。なんでもできる天才ハッカー！…天災かも？
【戦闘力】-(実態がなく、ネットワークを住処にしているため撃破不能)

【名前】マニアック
【識別】単体
【容姿】四角錐を逆さにした状態で、その上に球が浮いている。四角錐も浮いているが…近くにある“ビート”に反応してはノイズに揺れるように身体が不定形に変化する。奴の近くにはいつも音楽が鳴っているが、大体BPMの早い現代的なJ-POPだ。…マイナーだが。
【習性】これは人に興味深々なのだ。人の行動、癖、決断、習性ーーそれを見ては知識欲を満たし、生きながらえる。しかしそれは少々幼稚な部分もあり、後述する能力を使って“予想通りに人が動く”ことを好む。
【能力】定義
「〇〇で〇〇、なーんだ？おまえ」
行動の強制。ナンセンスな文を繋ぎ合わせる事で相手に強制的にその行動を取らせる。命令には軽い洗脳の様なもので、精神分析や物理的に叩けば治る程度のもの。ただし、思い通りに行かなかった場合は、コンカッションの様な声量の人間の悲鳴を上げる。
【戦闘力】2

【名前】油断
【識別】群れ(2〜10体)
【容姿】光り輝く羽(?)が生えた白い人型
・羽のように見えるものは腕
・よく見ると真ん中に赤いコアがある
・フワフワと宙に浮いている
・移動速度は凄く遅い
【習性】
・油断した隙を狙う
・油断をしている為簡単に倒せる
・腕で物理的に絞め､命を奪う
・悪意を発しない
【能力】おいでおいで
・ずっと見ていると、相手を無害だと思い込み近づいてしまう。
【弱点】コアを割れば倒せる
【戦闘力】２